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「DXCriteriaで改善後の環境じゃないとやってられない」現場が実感した加速する開発者体験 | DX解体新書 – ブイキューブ編

2021年4月28日

レポート


連載第4回目のDX 解体新書。日本CTO協会で2019年12月に公開したDX Criteriaを活用していただいているCTOにインタビューをしながら、気づきや戦略への活用事例などを深堀りする連載企画、『DX 解体新書』。前回のauカブコム証券株式会社編に続き、今回は株式会社ブイキューブの取締役 CTOである亀崎さんをゲストにお呼びして、DX Criteriaの活用方法を伺ってみました。

インタビューイ 亀崎洋介(Yosuke Kamezaki)

学生時代にデザイナーとして株式会社ブイキューブに参加し、後にエンジニアへ転向。自社利用のためにWeb会議を開発。その後、それをベースにしたSaaSの開発、提供をリードエンジニアとして推進。その後もインフラ含めて組織長を担当しつつ映像音声を用いたコミュニケーションサービスを各種提供し続け、2012年に取締役CTOに就任。全社の技術全体を管掌。

 

インタビュア 広木 大地 ( Daichi Hiroki)

2008年に株式会社ミクシィに入社。同社メディア開発部長、開発部部長、サービス本部長執行役員を務めた後、2015年退社。株式会社レクターを創業。技術経営アドバイザリー。著書『エンジニアリング組織論への招待』がブクログ・ビジネス書大賞、翔泳社技術書大賞受賞。一般社団法人日本CTO協会ではDX Criteria担当理事を務める。


Evenな社会を実現するため「ビジュアルコミュニケーション」を自社製、代理販売問わず提供している

広木

まずは、ブイキューブさんの展開されている事業内容について教えてください。

亀崎さん(以下、敬称略)

まずミッションとして『Evenな社会を実現する』を掲げています。それをベースとして、映像と音声を活用した「ビジュアルコミュニケーション」によって、企業様がデジタルトランスフォーメーションを進められるようにするお手伝いをするのが、現状の事業の中心です。

具体的には、ZoomのようなWeb会議やオンラインセミナーのシステムの提供をしていたり、「テレキューブ」という「ビジュアルコミュニケーション」やWeb会議をどこでもできるようなワークブースがあります。

面白いものですと、テーブルに画面がはめ込んであって動かせるデジタルボードで、テレビドラマの中の作戦会議で使われるような「V-CUBE Board」があります。

これは実際に、緊急対策の現場で多く採用されているもので、地図や動画Web会議などをそれぞれカード化して自由に移動・拡大・書き込みができたり、追加のディスプレイが壁にある場合はそこに向けてカードを指で飛ばすと、そこに映ったりするような仕組みを提供しています。

ミッションの『Evenな社会を実現する』ためには、我々が作らなくても必要なものを組み合わせたらいいじゃないかという考え方なので、いかに良いものを速く皆さんにお届けするかという点を重要視しています。

なので「V-CUBE ミーティング」を自社で作って販売していますけども、Zoomのリセールもしていたりと、競合の製品を扱っているのは特徴かと思います。

他には、Krispも知名度がない頃に見つけ、非常に性能が良くて最初触った時に衝撃を受けたので、社長がすぐアメリカへ飛んでKrispに会い、取り扱うことにしました。

日本ではKrispもAgoraも国内での販売展開を独占契約で展開させていただいています。

広木

いま話題のClubhouseのバックエンドに使われているAgoraも代理販売されているんですね。

トータルのデジタルトランスフォーメーションを支援するには、自社の製品だけでやりましょうというより、競合製品も取り扱いがあるというのは逆に心強いですね。特にノウハウが必要な分野ですから。

オンライン会議システムは一般的になってきましたが、このコロナのタイミングでたくさんの方から使われるようになってきたと感じますか?

亀崎

そうですね。いま「V-CUBE Board」もやはり引き合いをいただくことも多いですし、「V-CUBE ミーティング」という名前で提供させていただいてるWeb会議も、利用率に関して大幅に上昇している状況です。

ただ、Web会議だとZoomやTeamsなどがかなり台頭しているのでそこまで大きくないのですが、特にオンラインセミナーに関しては、このご時勢でオンラインセミナーをやらなきゃいけないというお客様が増え、ご提供させていただくことが多くなってます。

システムの提供だけでなくオンラインセミナー視聴者の申し込み機能や会場での収録・リアルタイム配信、事後の録画データ編集など、ワンストップで提供するサービスも行っていますので、そちらも多く引き合いをいただいています。

広木

そうなると、自社で開発される機能もどんどん必要なものが増えて、代理販売の問い合わせやサポートも増えて、という状況かと思うのですが、開発者やエンジニアは何名ほどいらっしゃいますか?

亀崎

今は、社員、派遣社員の方など、いわゆる組織図に載るような人に関しては100名弱です。それとは別に、協力会社さんが50名程度関わっていただいて、合計で150名弱です。

代理販売も、テクニカルサポートであったり、SDKを利用するための各種情報をブログで提供したりなどを、基本的に自社のエンジニアでやってます。

DX Criteriaの数値化によって人に伝えやすくなった。「やらなきゃいけないんだ」というエビデンスができた。

広木

100名近くのたくさんのエンジニアさんがおられて、さらに協力会社にも50名いらして、となると、今回DX Criteriaの範囲というのは、その全社平均をとられたということでしょうか。

亀崎

そうですね。エンジニアだけではなくて、会社全体でいうと協力会社さんを除いて400名弱いるんですけども、そこの目線で行っています。

8人のエンジニア関連の管理職それぞれが認識している全社目線でのアセスメント結果を平均した形です。

実際には、全体的に「データ」が弱いだとか、自社開発をしている会社なのに「システム」が非常に弱いよね とかをしっかり意識をし、改善するアクションプランに落とし込んでもらって活動しています。

広木

8チームやっていただいたり、全体を平均とってみて、大きな気づきはありましたか?

亀崎

イメージしていたものと概ね一致した結果にはなっていたんですけども、数値化して比較をしてみて、改めて危機感を覚えたのは、先ほど話を出した「システム」と「データ駆動」、もう一点は「システム」と「コーポレート」にあるセキュリティですね。

もっともっとやる必要があるというのが明確に数値として現れたことが、非常に効果があるなと感じてます。

広木

イメージしてたものと概ね一致したいうのは、なんらか課題感が反映されてる結果になったという理解でいいでしょうか?

亀崎

そうですね。「コーポレート」に関しては、もともとWeb会議システムの開発・提供をしている企業というのもあり、リモートワークは当たり前の文化になっていたので、そういう面では「コーポレート」に関しては良い数値が出ると思っていたんですけれど、結果としても比較的高い数値でした。

「システム」とか「データ駆動」は、明らかに不足していて、プロダクト開発自体に注力しすぎていると思ってはいたので、それが数値としてしっかり現れたな という気持ちですね

広木

それが数字に出たことは、思ってた通りだったから気づきが少なかったという事もあるでしょうし、反対に思ってた通りだったから気づいた部分もあるのかなと思いますが、DX Criteriaをやってみて、やった甲斐はありましたか?

亀崎

すごくありました。数値化によって表現がしやすくなり、それによって人に伝えやすくなりました。これをやる、やらなきゃいけないんだというエビデンスとして非常に有効活用できると思っていて、やった甲斐があったと思います。

それに、同じ項目で1年たって再度アセスすると数値の変化を捉えられるっていうのは非常に素晴らしいことだと感じています。

広木

今回いただいた結果が平均であるのと同時に、2019年12月と2020年12月という二つのツーショットのをいただいたのを見ると、ずいぶん数字も改善していますね。狙ってこの部分を上げていこうというプロジェクトを立てたんでしょうか?

亀崎

「システム」に関しては狙って上げる動きをしていました。あとは「データ駆動」に関しても途中で表現は変わりましたが、上げようとしていました。

「システム」に関しては、既存のサービスではそこまで大きく変化はしてないですけれども、この1年でサービス開発を始めたものに関しては、初めからこれありきという前提でモダンな開発環境を作って進めていったので、そこではほぼ100%できているというのがあります。

新しいシステムの技術選定のガイドラインや、非機能要件のガイドラインのように使った、という表現がマッチすると思います。

いま、新しいもので取り入れて成功しているので、それを既存のものにも横展開していこう、というのも昨年末から始めている状況なので、また今年の末にやるアセスに関しては大きく上がるのかなと期待しているところです。

「この環境じゃないともうやってられない」という声が現場から聞こえてきた

広木

なるほど、既存への展開がまだなのに、これだけ数字が上がってきてる状況なんですね。

そうすると今後への期待感もあるとは思いますが、最初の導入時に大変な事はありましたか?

亀崎

もともと技術調査だとか、本当にごく一部を取り入れてみるということはしていたのですが、全体を一気通貫でワークフローすべてでやりましょうというのは今回が始めてでした。

ただそれなりに細かく調査していたので、ある程度はすんなりいけたかな というのはあります。

自動テスト等のベストプラクティスに関しては、自分達だけだとちょっと厳しかったので、テスト専門の会社さんに短期間でいろいろアドバイスをもらう形で入って頂いて組み上げ、一気に導入しました。

既に新しい環境でやってるチームのエンジニアからは、「DX Criteriaで改善したあとの開発環境じゃないともうやってられない」というのが、直接の言葉として出ているので、他への浸透はしやすいだろうと思っています。

広木

個々のスポットで足りないと思ったら、外部の力を借りながら底上げしていくというのは非常に有効な方法ですよね。

もう一つ「データ駆動」のほうも力を入れられたそうですが。

亀崎

「データ駆動」に関しては力を入れようとしていた、というのが表現としては正しいです。

「データ駆動」は、すべての中で一番低い数値が出ていて、データ自体はあるのに上手く活用できていないというのが正直なところです。

顧客設定のデジタル化というところは進んでいるんですけれども、それ以外の、サービスでとったデータをどれだけ有効活用しているか、そもそもデータが一か所に溜まってない、といった点を改善しようとしましたが、昨年に関しては上手く動けなかったという結果でした。

主にマーケティングオートメーションや、必要な部分に関してのデータ可視化、リテラシーという部分に関しての数値は上がっているんですが、それ以外はあまり上がっていない状況です。

広木

特段注力していない項目も比較的ビビッドに上がっているように思いましたが、その辺は意識によって変わった部分はありましたか?

「データ」「セキュリティ」「システム」以外の数値データ(先の2ショットに入っているかも?)

亀崎

正直コロナの影響が非常に大きいです。コロナだからやらなきゃいけないって ところから結果的に改善したというのが強いかと思います。

広木

DX Criteriaも、いまwithコロナでリモートに向けてアップデートしようとしているものの、それほどオフィスワークに制約される項目が多いわけではなく、むしろ Criteriaの基本項目ができていると、リモートワークが非常に導入しやすかったという話もありました。

もしかしたらリモートワーク対応をすると自然と数値が上がっていくこともあるのかもしれないですね。

コロナ前からリモートワークを積極的に取り入れてきた企業だからこそ、コーポレートの結果には自身を持てた

広木

このスコアを見たり、オペレーション回していく中で、自社の強みを感じたところは何がありましたか?

亀崎

一番は「コーポレート」のところですかね。

開発者環境投資や、コミュニケーションツールは、我々がその分野を扱ってるっていうのもありますし。あとは人事制度も比較的できている方かなと思います。

エンジニアはエンジニア市場価値に合わせた別軸になっていることも数年前から取り入れていたりなど、それなりにできていて、その結果が出てると思います。

他にはリモートワークが当たり前の仕組みを以前から導入していて、当初は週1回のリモートワークが基本上限だったのを数年前から上限を撤廃し、いつでもリモートワークができ、働き方を変えようという「オレンジプロジェクト」を行っていました。

そういう働きやすい会社を作るというのは以前から取り組んでいたので、ここに関しては数値としてもしっかり結果が出ていて、自信を持てるところかなと思っています。

広木

とても点数もいいですし、働き方に投資されてる部分もあるんですね。エンジニアの働き方として、自社特有のポジティブな試みは何かされてますか?

亀崎

結構コロナになって当たり前になってきたところなんですけども、管理職でも地方にいる、というのを以前からやっていたのはユニークなポイントかと思います。

日本の会社で見ると、管理職含めて地方や遠隔地で働くのが当たり前の文化ってのは非常に面白いと思います。

特にエンジニアは、家族を含めて愛媛にいたりだとか、プライベート都合で実家に戻っていいよその場所から働いてね仕事してねっていう文化なので。

コロナの前はリモートワークがかなり浸透していたので、逆にリアルを大切にして、集まって何かやるってのをしっかりイベントにしてやろうって事はやってましたね。例えば、月一回金曜日は全社でカフェスペースで集まって食べたり飲んだりしながらしゃべろうっていう会をやったりだとか。オフィスもあえて来たくなるオフィスを作ろうっていうコンセプトで執務フロアを設計したりしてました。

今このコロナの状況になってできていないので、今の悩みは他の各社さんと同じ状況かなと思います。普段のコミュニケーションの気軽なところでリアルが使えなくなったので、課題観としては持っています。

広木

まさにプロダクトでも働き方の面でもいろいろとありそうですよね。

亀崎

そうですよね、もともと自分たちが困っているものをベースにプロダクトを作ってきた会社なのでそういったところを生かして今後もやっていきたいなというふうに思っています。

広木

「システム」に力を入れてという点で、エンジニアさんの実感として「DX Criteriaがなきゃだめだ」ってさっきいただいた話であったんですけど、そのほかに経営から見て、他の人から見て、変わったことはありましたか?

亀崎

コロナ禍になってからの世の中の変化で需要が多くなったので、一気に社内のデジタルトランスフォーメーションを進めないと回らないということが顕在化して、そこを一気に改善をしています。そこの点で「コーポレート」は上がっていってると思っています。

スプレッドシートで手作業で頑張っていたのをちゃんとシステム化しようとか、セールスフォースをちゃんと自動連携しようだとかは進んでいて、全社目線でもかなり変化があったポイントかと思っています。

広木

「システム」のスコアが上がってデプロイメントの数が上がった、開発効率が良くなったみたいな実感はありますか?

亀崎

スコアが上がったかでどうかでいうと、その環境で作っているのが新しいプロダクトなので比較対象がまだない状態です。

ただ回数はとっていて、エンジニアが6名程度のチームでのデプロイでいえば導入してからの3か月程度で150回ほど、CIだと3,000回程度でその20%程度がエラーではじかれているので、これを手動でやってたら無理だという点は、数値として見えてると思います。

広木

6名で3か月で150回ほどデプロイしたら結構な頻度ですね。

広木

DX Criteriaで数値化する事によって、改善活動に関して経営的目線での理解の得られやすさは上がりましたか?

亀崎

この数字をつかって経営陣での会話はまだしてないです。

ただ、これをベースにやります、内容はこれです、という話はしていて、もうちょっと「DX Criteria」を会社全体に広めて行くってことが必要だと思ってるポイントです。

技術者向けのものというイメージが強い見られ方をしてるし、実際もそうなので、任せたよって感じですね。

広木

実際に改善活動がどのくらい改善して、いまどんな状況なのかという説明は難しいと思ったので、「DX Criteria」でコミュニケーションをとれるかと思いましたが、いかがですか?

亀崎

例えば1on1をしている時に、こういうことをやって、こういう数字になっているっていう話はこの数値を使っています。

広木

今後の目論見としてどのような取り組みをしていきたいですか?

亀崎

今回DX Criteriaを基に進めたシステム、今の時代にマッチした開発手法の横展開と、全体的に浸透させていくというのは今年中に完遂させたいと思っています。

これで大幅にDX Criteriaの「システム」の数値が上がるんじゃないかと期待していてぜひやりたいです。後は「セキュリティ」です。システムのセキュリティシフトレフトが不足している点と、「コーポーレート」の「攻めのセキュリティ」の点、この2点に関して今年は注力してやっていこうと考え、社内で宣言もしているところです。

広木

この「攻めのセキュリティ」にフォーカスを当てたいと思ったのはどういったご事情ですか?

亀崎

世の中でもセキュリティは非常に重要視されていますし、上場企業ですので、一つのセキュリティインシデントで一気に崩れ落ちるという状況も生まれかねないので、今まさにしっかりやらないといけないフェーズだと認識をしています。実際、数値的にも不足していると出ているので、ここに注力すべきだと考えています。

コロナになってより使われているVPNなども一部でまだ使っているので撤廃し、ゼロトラストをベースにする必要があるなど、全社的に動く必要があると認識しており、そこを旗を振って動こうとしています。

広木

シフトレフトは、どういった試みをやるのですか?

亀崎

例えば、検証設計やリリース前のレビューなどの品質マネージメントは一定量やっていて、アーキテクチャや、本当にそのやり方で顧客影響はないの?とかそういうものを見て、承認を得てからリリースするという流れを組んでいて、セキュリティに関してもその中でレビューが行われています。

これをより前の段階、具体的には初期設計の前の段階でセキュリティにフォーカスをした非機能要件の定義とレビューを組み込む事を進めようとしているのと、セキュリティ専任のポジションを設けようとしている状況です。

広木

ブイキューブさんは、定型のデータだけでなく、動画や音声のような非構造化されたデータもたくさん扱われていて、そのあたりのセキュリティはまだセオリーがあるわけではないのと、機械学習に使った非構造化データのログをどうするのか?という問題も出てくる領域なので、専門家がいるといいですよね。

顧客同士のデータ文字起こしや、記録したときに動画なら読み取った表情や、商談ならリアクションなどのデータ活用は、プロダクト面で力を入れていこうとされているんですか?

亀崎

顧客のデータなので、どう使っていいのか、どう許諾をとるのかなどありつつも、その点はR&Dはやっていますが、まだプロダクト自体に反映まではやれていません。どちらかというと、Web会議よりもオンラインセミナーのほうに力を入れていくかなと思います。

あとは「EventIn(イベントイン)」っていうテーブルで会話ができる新しいサービスができたところなんですけれども、これはよりイベント運営者の目線でやりやすい形でサービス提供させていただいています。

このサービスになると、データ活用はイベンターさんが活用する物になるので、イベンターさんの許諾を頂ければとれるようにして、例えば、ある人とある人の関係を分析でデータから出せるといった点は研究を進めています。

広木

ぜひCTO協会でも使ってみたいですね。

自分がオンラインセミナーにいくつか出てる中だと、事後バッサリ切れちゃうとか、偶発的な出会いのある演出が少ないとかは感じますね。

あとはリアクションが取れなくて、一方的に話している感じがするあたりする点が解決されてくると、オンラインでも付加価値のある演出ができるのかなと思いましたね。

亀崎

まさにそこを実現したいと考えています。

それぞれ既存のツールを組み合わせればできるとは思うんですけど、一般の方のリテラシーだと難しい点もあるので、ワンストップで全部まかなって、オンラインセミナーからそのあとの懇親会も含めて全部できるという点を、「EventIn(イベントイン)」で担えたらと考えてます。

デブサミの交流のところでも、スポンサーの展示企業さんのロゴや、その説明が出ていて、中に入って出展されている会社さんの人と会話できて、そこにファイルのダウンロードや動画を流すことができる仕組みを使っていただくことになってます。

広木

すばらしいですね。

全員出社しているときから、情報格差をうまないためにオンラインミーティングをしていた

広木

開発自体もチームが分散して、エンジニアさんのチームも元から分散した箇所でやってることが多かったんですか?

亀崎

オフィスが好きな人も、家の環境が好きな人もいたので、エンジニアのリモートワーク率は当時から50%くらいですかね。人によっては毎日来る人もいますし、週3リモートで2回オフィスでみたいな人もいたり、僕もそうだったりしましたね。割と柔軟な働き方をしていました。

広木

これからコロナの脅威が落ち着いてきた場合にも、分散ワークは進むと思います。

今はフルリモートが大半ですが、逆に半分くらいがリモートとなると、オフィスに来てる人は情報が多いけど、来てない人は情報が少ない、という問題が起こりがちで、いろんな会社さんがこれから困りそうなところかなと思います。

一部の人がリモートのチームでマネジメントしてると、リモートの人は決まった事を公式の場でしか伝えられないので、ああそうだったんですかってなってしまうとか。

亀崎

そういうのも当初はあったかもしれないですね。ただ弊社はリモートが前提っていう考え方だったので会議も会議室でやるよりも、「V-CUBE ミーティング」でやったりZoomでやったり。リアルに全員出社してるのに、Web会議を使って会議をしてました。基本的にそういう情報格差が生まれない状態にできていたし、これからもそれは継続されるし、できなかったところはもっとアクションはしていくかなって思いますね。

広木

それめちゃくちゃいい話だなと思いながらも、同じオフィスにいるときにオンラインミーティングつなぐと、いろんなところから音が発生しちゃうから大変かと思ったんですけど、それはどういうふうにされてました?

亀崎

基本みんなヘッドセットとかイヤホンなので特に問題ないです。オフィスにいる場合、会議室にもすべてセットしてあるので。

例えば「V-CUBE ミーティング」は、Zoomと違って部屋っていう概念があるんです。アカウントの下に部屋を作って、部屋の名前を付けられて、その名前を物理的なオフィスの部屋名と一緒にしてるんです。例えば物理的な会議室が「JavaScript」って名前だとしたらWeb会議でも「JavaScript」って名前の部屋に入ればそこで出会えますよってルールとして決めていたので。

広木

面白い試みですよね。会社に全員出社しないのが当たり前になった時にこそ、今より難しくなることも出てくるかと思ったので、そういったやり方はいいかもしれないですね。

ヘッドセットは会社で全員に支給されてるとのことですが、何か指定はあるんですか?

亀崎

ヘッドセットはテストして推奨環境の定義をして、その中の一つを配ってる形です。あとは自社ブランドのものがあるので、そういうものは最近は提供してますね。

2020年の緊急事態宣言を受けて一人当たり10万円のリモートワーク手当を支給して、それでみんな自分の好みのを買いなおしたりしてましたね。例えば椅子を変えたり。

2021年からは一人当たり月一万円支給して、どんどん社員1人1人が働きやすい環境整備を実現するために投資をしましょうという動きは進めてます。

リモートワークにかかる通信量や物品の購入に関して交通費と同じ扱いができたらと思って、そこは弊社の社長が理事をつとめる経済同友会さまにも働きかけをさせて頂いています。

広木

そうなんですね。CTO協会もなにか協力できたらいいですね。

答えるのは大変だが、やるだけの価値はある

広木

最後にこれ読んでる方や、DX Criteriaやってみようかなって方に伝えられるメッセージがあったらお願いします。

亀崎

全てを回答するのは正直大変でしたけど、やるだけの価値はあるなって思っています

自分の時間が作れるときに一気に答えると、今の自分が置かれてる状況がわかりやすく数値として出てくるので是非やったほうが良いと思いますし、弊社としては今後もDX Criteriaを重要なKPIとして活用していこうと考えています。

あとDX Criteriaワーキンググループで、いろいろな観点で新しくしていこうというグループにも、タイミングを見て参加させていただきたいなと思ってます。

日本CTO協会では、日本のDXに貢献するため、様々な企業のDX Criteriaを集計し、集計レポートを会員企業に向けて、作成・配布しています。ご興味のある方は法人会員向け申し込みフォームからお問い合わせください。

インタビュイー

株式会社ブイキューブ 取締役CTO 亀崎洋介

インタビュアー / 執筆担当

日本CTO協会 担当理事 広木大地

企画・運営・協力

株式会社サイカ 執行役員CTO 是澤太志

日本CTO協会 臼井俊太郎

日本CTO協会 薮田隆司

日本CTO協会 山中はる

日本CTO協会 松下清隆